緑青のふいた屋根とドーム。赤と白の華やかな外壁。明治の西洋建築を代表する「赤煉瓦文化館」 の建物が、修復を終え、新たなランドマークとしてよみがえりました。カーテンなど、内装の大部分 も建築当時の仕様に復旧されました。照明器具や階段の装飾、鉄柵などに、アール・ヌーボーの影響 がうかがえます。簡素な中にも、優れた意匠が随所に生かされたこの空間を、福岡の新たな都市文化 の場として、ご活用ください。
この建物は、日本生命保険株式会社九州支店の社屋として、明治40年8月 に着工し、明治42年2月に竣工しました。昭和44年3月に国の重要文化財に指定 されたのを機に、福岡市に譲渡され、昭和47年11月から平成2年3月まで歴史資料 館として活用を図りました。その後、市民に開かれた歴史遺産として保存活用を図る ことになり、平成4年度から5年度にかけて復元・整備を行い、平成6年2月「福岡市 赤煉瓦文化館」として開館しました。
設計者は辰野金吾工学博士、片岡安工学士です。角地にあわせて凹凸に曲線を交えた複雑な平面 を持っています。中央部にはドームを載せて小塔や屋根窓を多彩に配した屋根と、赤煉瓦に白い 花崗岩の帯を装飾的に使った外壁は、華やかに街角を飾っています。このスタイルは、辰野博士 のロンドン留学時代、19世紀末にイギリスで流行したクイーンアン様式の応用で「辰野式」と 呼ばれました。この建物は、その特徴を良く表しています。
内容は先頭の写真1枚を除き福岡市赤煉瓦文化館(福岡市教育委員会文化財整備課)のパンフレット より引用させていただいています。パンフレット(赤煉瓦文化館内部)の写真は藤本健八氏が撮影 されたものです。